とある打ち合わせの一場面・・・
クライアント:『この色はイメージと違う!』
デザイナー:『いえ、同じ色を使用しています。パソコンのモニターと、紙上では色の見え方が違います。なぜなら、RGBとCMY(※CMYK)で表現の仕方が違うからです。』
クライアント:『もっと明るい色にしてくれ!』
デザイナー:『ですから、パソコンのモニタと・・・(以下同文)』
説明している自分も、分かってるような分かってないような…
色をデザインするときに、注意しておくポイントのひとつ。
それは、モニタとプリントアウトしたものとでは、色が違ってくる、ということです。
このデザイナーさんのいうとおり、表現の仕方が違うから、なんですね。
絵の具を思い出してください。
2色以上混ぜると、違う色が作れますよね。
これを『混色(こんしょく)』といいます。
この混色のもととなる色がRGB(赤・緑・青)とCMY(シアン・マゼンダ・イエロー)です。
パソコンやテレビのモニタは、RGBの小さな点を並べて発光させて見せるしくみになっています。
(ウェブサイトを拡大表示すると格子状に色がついているのが分かりますね。)
印刷物は、CMYをフィルターのように重ねて色を混ぜています。
(プリンターのインクで消費が早い色は、そのぶんだけよく混色に使った、ということですね。)
そして、モニタは『光』なので、紙に色を塗ったものよりも鮮やかに(まぶしく)見えます。
なので、サイトをそのままプリントアウトすると、なんとなーくくすんでしまったり、ということがあるんですね。
モニタとまったく同じように見せるためには、
印刷物用に色を調整してからプリントアウトしなければいけません。
でも、ちょっと内容を確認したいだけ、、というときには時間をかけるのも難しいのが本音です。
きっと、このデザイナーさんも同じような思いだったのでしょう。
そんなとき、相手に会話でカンタンに説明できれば、お互いに効率よく仕事をすすめられます。
『色の表示方法がちがうので、プリントするとくすみますが、実際のモニタではご指示通りの色となっています。』
などなど、ひとこと言えれば、コミュニケーション上の無駄なトラブルも避けられますね。
もっと納得させなければいけない場合でも、知識があればキチンと説明できます。
色の知識を身につける、というのは、スムーズに仕事をすすめられる、という利点もあります。
ぜひ、頭のかたすみに、覚えておいてくださいね!